むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Bonded / Rest In Violence

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Bonded / Rest In Violence


ドイツのスラッシュメタルバンドによる初フルレングス。


元SodomのBernemann(G)とMarkus Freiwald(Dr)が中心となり結成したバンドで、AssassinのIngo Bajonczak(Vo) とExarsisのChris Tsitsis(G)もラインナップに名を連ねています。
スタイルとしてはSodomよりはKreatorやAssassinに近い邪悪で雄々しいメロディーを発散するもので、整合性の高くもザクザクとしたリフが耳馴染みのいいスラッシュがM-1“Godgiven”から聴けます。
グルーヴィーなリフと噛みつくようなVnの応酬が気持ち良いM-2“Suit Murderer”、OverkillのBlitzが客演しているSodomを彷彿とさせる前のめりに突っ走る激走スラッシュM-3“Rest In Violence”のキャッチーさが素晴らしいですね。
メロデスもかくやな扇情的なメロディーラインと共に勇壮に歌い上げるM-4“Je Suis Charlie”、ロックンロール的なリズムとザクザクとしたリフでOverkillみたいな装いのM-5“The Rattle & The Snake”、陰鬱な色を帯びたギターメロディーの重ね方がやけにメロデスに近づいているM-8“Galaxy M87”、美しい歌メロとゆったりと破滅に沈んでいくようなギターの残響が美しいバラードから怒涛のスラッシュに雪崩るM-12“The Outer Rim”といった曲でバランスのいいアルバム構成をしています。
もちろんストレートなスラッシュであるM-9“Arrival”やKreatorの如く凶暴なグルーヴとコーラスでライヴのアンセムになりそうなM-10“The Beginning Of The End”といった曲もしっかり機能しています。
速いが速いだけではない美しさを感じさせる曲もしっかりスラッシュとして聴かせる辺り、職人たちが丁寧に作り上げたアルバムという印象。


1. Godgiven
2. Suit Murderer
3. Rest In Violence
4. Je Suis Charlie
5. The Rattle & The Snake
6. No Cure For Life
7. Where Silence Reverberates
8. Galaxy M87
9. Arrival
10. The Beginning Of The End
11. To Each His Own
12. The Outer Rim ★
(2020/Century Media)
Time/52:10