むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Withering Surface / Meet Your Maker

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Withering Surface / Meet Your Maker


デンマークメロディックデスメタルバンドによる5作目フルレングス。


16年の紆余曲折を経てまさかの復活を遂げたバンドで、日本盤もリリースされたこともある知る人ぞ知る古豪です。
そんな長い年月が経っていますが、肝心な音はそこまで変化がなく、じっくりと聴かせるメロデスを展開しており、Voがそこまで強いグロウルでもない影響で、M-1“Meet Your Maker”のようにメロディックスラッシュあるいはパワーメタルのような聴き心地もある作品に仕上がっています。
ちょっと歪んだ濁声に聞こえなくもないので、かなりマイルドな印象は賛否あるかも。
猛然としたブラストビートを交えながらもどっしりとした演奏で聴かせるM-2“Raised Right”で耳を馴らしたかと思えば、泣き叫ぶような単音リフでスラッシーに爆走するM-3“Alone”で一気に往年のメロデスに回帰していきます。
冷たく美しいメロディーで慟哭に咽ぶようなコーラスが耳に残るM-4“Room 417”、重心の低いリズムで威圧的な演奏を聴かせながらもトレモロが上空を飛ぶM-5“In A City Without Soul”、華やぐ明るいメロディーに勢いあるスラッシュビートで駆け抜けるM-6“Leave In The Storm”、絢爛に盛り立てるギターメロディーに物憂げな女性コーラスが曲を抱擁するスロウナンバーM-7“”、もたついた拍が何とも90sメロデスを彷彿とさせる邪悪な雰囲気のメロディーも耳を引くM-8“Mourning Light”、最後の一刺しに最初から最後までギター大乱舞と言わんばかりのメロディーの奔流に凝ったリズムチェンジで劇的に聴かせるM-9“”と、新しさはないものの彼等の作品では最もエネルギッシュな仕上がりとなっています。
煮え切らないと言われればそれまでな作風ですが、このいなたさ、何気に癖になるんですよね。


1. Meet Your Maker
2. Raised Right
3. Alone ★
4. Room 417
5. In A City Without Soul
6. Leave In The Storm
7. I'll Soon Be Gone
8. Mourning Light
9. The Apprentice
(2020/Mighty Music)
Time/43:42