むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Good Tiger / We Will All Be Gone

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Good Tiger / We Will All Be Gone


UKのエモ/プログレッシヴメタルコアバンドによる2作目フルレングス。


しなやかかつ強靭な演奏で青く透き通った叙情を放つ。
それに乗る熱情的でソウルフルな歌声。
このバンドは、元The Safety Fire、The Faceless、Tesseractのメンバーからなるバンドです。
してその音楽性は紛れもなく“Issues以降”の音楽性ですが、より徹底してクリーンです。
メンバーの出自では最もTesseractが近いですね。
かといってDjentには寄りすぎず、よりオーガニックな作風なので支持層のレンジはさらに広いと思います。
R&Bに接近したロマンティックな歌い出しから一気にメタルコアに雪崩れ込むM-1“The Devil Thinks I'm Sinking”から象徴的で、ゆったりしたグルーヴに合わせてギターとVoを重ねるM-2“Float On”、前のめりのドラムでパンキッシュな彩りを出しつつ叙情的に聴かせるエモいM-3“Such A Kind Stranger”と冒頭から歌を大事にした楽曲がズラリ。
色気を漂わせるVoの美声は、Hands Like HousesのTrenton Woodleyにも通じるものがあって個人的に非常に嬉しいですね。
彼らのグルーヴはニューメタル的なところもあって、重たく叩きつけるようなビートとつんざくようなリフがかっこいいM-5“Salt Of The Earth”、90sオルタナティブを彷彿とさせるリフが跳ねるようなリズムと揉まれるM-8“Nineteen Grams”では重たさと洒脱さを行き交う器用さを見せます。
全体的にお洒落な空気が漂う90sのAOR的な不思議な感覚を味わえるなかなかの作品です。
圧倒的な力でねじ伏せるのではなく、技で聴かせる作品ですね。
普段、メタルコアとか聴かないって人にも受ける作風でオススメしやすいです。
これがSumerianとかRiseではなくMetal Bladeから出たのが意外と言えば意外かも。


1. The Devil Thinks I'm Sinking
2. Float On
3. Such A Kind Stranger
4. Blueshift
5. Salt Of The Earth ★
6. Grip Shoes
7. Just Shy
8. Nineteen Grams
9. Chery Lemon
10. I'll Finish This Book Later
(2018/Metal Blade)
Time/36:27