むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Deicide / Overtures Of Blasphemy

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Deicide / Overtures Of Blasphemy


USのデスメタルバンドによる12作目フルレングス。


みんな大好きBentonおじさん率いるDeicideですが、前作で長年屋台骨を支えていたJack Owen(G)が脱退、後任にMonstrosityのMark Englishが加入しています。
幾分かシンプルになったきらいがありますが、“Stench Of Redemption”を思わせるメロディアスなギターが大々的にフィーチャーされているなと思います。
今年急逝したRalph Santollaの追悼なのかはわかりませんが、彼に全く引けを取らないMarkの官能的なプレイがM-1“One With Satan”から楽しめます。
反面、Glen Bentonのグロウルは邪悪さが控え目で、カラッとしていてあっさりしているなと思いました。
とは言え、ブラックメタルっぽいトレモロの寒々しく邪悪なメロディーが心地好くドライヴするM-2“Crawled From The Shadows”、シンプルながらも爆走するソリッドなリフが印象的なM-3“Seal The Tomb Below”、勇壮のメロディーで雄々しく聴かせる少しメロデスっぽさも感じるM-4“Compliments Of Christ”できっちりとノらせるベテランの安定感。
常軌を逸したようなギターソロを張り巡らせたM-5“All That Is Evil”をハイライトに置き、官能的なギターに焦点を当てた正統派メタルの味わいを持つメロディアスなデスメタルM-9“Defying The Sacred”、凄まじい切れ味のリフで切り刻むスラッシーなデスメタルM-11“Flesh,Power Dominion”でトドメを刺しに来る感覚はさすがDeicideと思えますね。
未だ衰えないデスメタル暴君の貫禄に平伏す一枚。
個人的には、“Stench Of Redemption”が強すぎるんですけども。


1. One With Satan
2. Crawled From The Shadows
3. Seal The Tomb Below
4. Compliments Of Christ
5. All That Is Evil ★
6. Excommunicated
7. Anointed In Blood
8. Crucified Soul Of Salvation
9. Defying The Sacred
10. Consumed By Hatred
11. Flesh,Power Dominion
12. Destined To Blasphemy
(2018/Century Media)
Time/37:54