Imperial Savagery / Lashing The Feral Swine
USのデスメタルバンドによる2作目フルレングス。
Sons of Famineのメンバー3人が中心となって結成したバンドであり、その中にはNachtmystiumやGiganに在籍していたこともあるベーシストPat Clancyもいます。
ブラッケンドデスであるSons of Famineと違い、Imperial Savageryは徹頭徹尾デスメタル。
スラッシーな側面もありますが、ハンマーで殴りかかってくるかのような重たいリフが腹に溜まる感覚は、M-1“Churchgate Proclamation”から味わえます。
ずるっとしたリフに爆走するビートを織り交ぜていくM-2“Appalled In Disgraced Ruin”、威圧的なギターを前面に押し出した凶悪なM-3“Claiming Dominion”、無機質なリズムチェンジがどんどん狂ったように箍が外れていくM-4“Frozen Ritual Of Shame”の怒涛の勢いに否応なしに平伏すはず。
強烈なリフと泣き叫ぶようなギターを合わせて3分満たない地獄絵図を描くM-5“From Advent To Casket”、噛みつくような咆哮が前に出る裏で苛烈なストップ&ゴーで殴りつけてくるM-6“Burned Upon Rebirth”、畳み掛けてくる怒声とスネアの奔流が凄まじい瞬間風速を刻むM-7“Kiloton Crucifix Detonation”を経て、鈍く切り刻まれる高速リフが冷たく邪悪なメロディーを描きつつ迫ってくるM-8“Inventing The Province Of Scripture”の破壊力と最後の最後まで残虐に幕を降ろすM-9“Vengeance Over Virtue”と黒々とした約28分の暴走が素晴らしいです。
場面場面は複雑な楽曲構造を持っていますが、冗長させることなく矢継ぎ早に展開していくので、爽快感だけが残る仕様なのも宜しい。
デスメタルは重たくなきゃダメ！って人も速さこそ全て！な人も両方満足できますよ。
1. Churchgate Proclamation
2. Appalled In Disgraced Ruin
3. Claiming Dominion
4. Frozen Ritual Of Shame
5. From Advent To Casket
6. Burned Upon Rebirth
7. Kiloton Crucifix Detonation
8. Inventing The Province Of Scripture ★
9. Vengeance Over Virtue
（2020/Horror Pain Gore Death Productions）
Time/27:47
