Bleed The Sky / This Way Lies Madness
USのメタルコア/グルーヴメタル/メロディックデスメタルバンドによる3作目フルレングス。
1st“Paradigm In Entropy”はメタルコアをベースに、メロデス由来の慟哭メロディーやカオティックハードコアに近い起伏の激しい展開を買わせてグルーヴィーに聴かせる名盤でした。
ニューメタルのフィーリングも濃く、それが独特の個性を放っています。
とは言っても自分が知ったのが割と最近で、2ndを未聴とは言え12年振りの新譜を聴けるのは非常にタイミングがいいですね。
音楽性は1stにDjent等の要素を塗して武骨さを増しており、慟哭メロは控え目。
オープナーであるM-1“Tongue Louse”を聴けばわかるように、鋭角なグルーヴを全面に押し出しており、執拗なブレイクダウンを繰り返す仕様です。
ビートダウンにうっすら冷たいメロディーを織り交ぜ絶叫し続けるデスコア染みたM-2“Carnage(Join Me in the Fire)”、高速かつリズミカルなドラムとハイピッチのスクリームとクリーンの二重奏で迫るM-3“Serpent”、複雑なリズムパターンを作り上げながら荘厳なコーラスパートで盛り上げるM-6“Ghost”、Within The RuinsのSteve Tinnonを客演に迎え壮絶な歌唱の全面対決を聴かせながらもStaind風にまとめるM-8“Carrion Bather”、最期とばかりにとことん針の穴に突き落とすようなブレイクダウンを聴かせるM-9“This Way Lies Madness”で潔く〆てくれます。
復活作として思ったより個性が殺がれておらず健在を示すまずまずの作品です。
メロディーがかなりビターで強調されてもいないので、聴く人は選ぶかもしれません。
1. Tongue Louse
2. Carnage(Join Me in the Fire)
3. Serpent
4. Quiet Here
5. Membrane
6. Ghost
7. Age Of The Basilisk
8. Carrion Bather ★
9. This Way Lies Madness
(2020/Art Is War)
Time/35:37