むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Bleeding Utopia / Where The Light Comes To Die

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Bleeding Utopia / Where The Light Comes To Die


スウェーデンメロディックデスメタルバンドによる3作目フルレングス。



知る人ぞ知る、なバンドです。
音楽性は非常にシンプルかつ王道的なメロデスですが、今作は少し趣を変えたように思います。
まず、メロディーのタイプが変わっており、前作までの冷たく叙情的なものから、冷たく叙情的かつ邪悪なものに変わっています。
つまり、ブラックメタルのような邪悪さが加味されたということ。
それに伴い、ブラストで爆走パートを設けている箇所はほぼほぼブラックメタルと言っていいほどですし、デスメタルのヘヴィネスも割とそこかしこにあります。
そのため、前作の王道なメロデスが好きな方には少し受けが悪いかも。
オープナーであるM-1“Ascendant Of Hate”の腹に溜まるブラストから叙情的なソロを切り込ませる手腕は前作と比べても飛躍的に良くなっています。
バスの重たさと疾走感の軽やかさがいい具合に嵌まっているM-2“Seek Solace In Throes”、邪悪で武骨な辛めのメロディーで爆走してからの叙情的なギターソロが斬り込むM-3“Enhance My Wrath”、キャッチーなリフによる疾走で気持ち良くノらせるM-4“Already Dead”の序盤は比較的王道のメロデスを提示してくれています。
トレモロを効かせたギターで寒々しく爆走するM-5“Welcome To My Pantheon”や緻密に織り上げられた吹雪くようなギターメロディーとブラストビートの応酬が拝めるM-7“Ruthless Torment”はブラックメタルからの影響が顕著であり、エピカルに進軍する大仰な展開で悠然と幕を下ろすM-9“Heralds Of Hate And Defiance”はヴァイキングメルのようというかAmon Amarthっぽいです。
クオリティはかなり高いですが、派手さは抑えられているので、日本人受けするかは疑問。
ですが、デスメタル寄りの質のいいメロデスが聴きたい方にはオススメです。
デスラッシュ成分は前作に軍配が上がるので、前のめりに叙情的な美メロをばんばんキメて欲しい方は前作の方がいいかも。
個人的には今作の方が好きだったりします。アートワークもNecrolord先生みたいでかっこいいですしね。


1. Ascendants Of Hate
2. Seek Solace In Throes
3. Enhance My Wrath
4. Already Dead
5. Welcome To My Pantheon ★
6. Crown Of Horns
7. Ruthless Torment
8. Ill And Daunting Perversions
9. Heralds Of Hate And Defiance
10. Bind Torture Kill[Live]
11. Your Lifeless Sire[Live]
(2019/Black Lion,Spiritual Beast
Time/50:52
※M-10,11日本盤ボーナストラック