むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

「傑作!」を連発するレビューブログを目指しています。コメントは記事ページから書込・閲覧頂けます。

Winds Of Plague / Blood Of My Enemy

f:id:bluecelosia:20171212204432j:plain
Winds Of Plague / Blood Of My Enemy


USのデスコア/メタルコアバンドによる6作目フルレングス。


グルーヴィーなビートダウンにシンフォニックな上物を乗せる手法は健在ですが、一聴して思ったのはこのバンド、こんなに音太かったっけ?ということ。
どうやらメンバーを一新したようで、オリジナルメンバーはVoのJohnny Plagueのみ。
ドラムはProngのArturo“Art”Cruzが戻っています。彼は2作目から4作目まで叩いていた人ですね。
メンバーを刷新した結果として、抜群にテンションが上がりました。
正直、アグレッションは過去最高だと思います。
賛否ありそうなのが、以前のようにギターでストリングスをなぞるようには弾かなくなったところ。
ギターとオーケストラの役割が完全に分離した印象を受けます。
この変化は個人的にはかなりアリで、重苦しいリフを凄まじい速度でぶつけてくるので、ビートダウンで落とすところよりも印象的です。
それは実質幕開けのM-2“Nameless Walker”のド派手なようでその実ギターはかなりストイックに刻み続ける対比に繋がっています。
シンフォニーにビートダウンを絡ませるお得意のM-3“Kings Of Carnage”やM-8“Never Alone”のまるでCradle Of Filthみたいな爆走でも、以前よりもかなりメロディアスなのにやたら暴虐的。
2分という短い時間にシンフォニーとデスラッシュを封じ込めてビートダウンで落とすM-4“Soul Eater”や、シンフォニーをまとわりつかせた突進とキャッチーなコーラスが堪能できるM-7“Snakeskin”、2000年代初頭のニューメタルの薫りを一気に爆発させるグルーヴィーなM-9“5150”といった曲でのテンションの高さも素晴らしいですね。
確かに奥深さよりも即効性を重視した音楽性であることは明白だしそれが売りなのですが、飽きにくい作品です。


1. A New Day
2. Nameless Walker ★
3. Kings Of Carnage
4. Soul Eater
5. From Failure,Comes Clarity
6. Blood Of My Enemy
7. Snakeskin
8. Never Alone
9. 5150
10. Either Way You Lose
11. A Walk Among The Dead
12. Dark Waters
(2017/eOne)
Time/39:10