Deadwood Lake / Immortalised In Death
UKのメロディックブラックバンドによる2作目フルレングス。
メロディックブラックというよりは、メロディックデスメタルに近い作風だと思います。
強く厭世感を滲ませた叙情的なギターメロディーはブラックメタルそのものです。
ですが、非常に明瞭で時に正統派メタルの装いのギターソロが炸裂するM-1“Visions From The Faded Years”から聴ける音はメロデス的で、非常に聴きやすい。
邪悪で暗黒的なトーンで統一されたメロディーがズンズンと迫るM-2“The March Of Time”のデスメタルへの接近や、ゆったりとしたギターメロディーが悲しげに立ち上る壮大なM-4“Guidance”、鬱ブラックが如く悲哀に絶叫するVoの裏でクリーントーンのギターが乱舞してシュレッドが花開くM-5“My Ashes Will Remain”の流れで多彩な曲が敷き詰められていることがわかるかと。
美しい美麗なギターが演出する序章から爆走パートを挟み劇的に展開するM-6“Alone I Fly”が今作のハイライト。
作品の構成として、鈍く反射する美麗なギターメロディーが沈むような印象を与えるM-7“Drowning Reality”、作中最も威圧的で暴虐を振り撒き最後にはメロパワもかくやなソロで〆るM-8“Vigils”に至るまで、丁寧に作られています。
質の高い作品なれど、意外にどの層に薦めるのが最適解かはわかりづらい作品なのが惜しい。
突き抜けきれてないもどかしさはあるものの、メロディックでソロもしっかり取り入れるブラックメタルなのでこれはこれで得難くもあり。
1. Visions From The Faded Years
2. The March Of Time
3. Immortalised In Death
4. Guidance
5. My Ashes Will Remain
6. Alone I Fly ★
7. Drowning Reality
8. Vigils
（2019/UKEM）
Time/49:24
