Carnal Forge / Gun To Mouth Salvation
スウェーデンのデスメタル/スラッシュメタルバンドによる7作目フルレングス。
前作“Testify For My Victims”から12年ぶりということで、長い年月でまずVoがTommie Wahlbergという人物に変わっています。
音楽性は前作のメロディックな路線をさらに推し進めたほぼメロデスと言っても構わないです。
そのため、デスラッシュの傑作として人気のある“Please...Die!”を期待すると肩を透かされると思います、間違いなく。
グルーヴィーなリフに否応なく身体が揺れるM-1“Parasites”に彼等の現在の立ち位置がよくわかりますね。
不穏なメロディーと重圧感のあるグルーヴとファストパートの緩急が印象的なM-3“Aftermath”にはメロデス好きがニヤリとするのでは。
勿論、デスラッシュを信条としていた頃の爆走も健在であり、M-4“Endless War”やM-8“Hellride”にある狂騒はアルバムのフックになっています。
円を描くようなリフでとぐろを急速に巻いてくるようでメロディアスなその名の通り炎が踊り狂っているようなM-5“Bound In Flames”、拍をずらすかのような重ためのグルーヴが加速していくようなM-10“Sin Feast Paradise”の聴き心地は邪悪でどことなくDeicideを個人的には思い出しました。
最後の〆に直球のデスラッシュであるM-11“The Stench”を持ってくるのは心憎い演出ですね。
デスラッシュとは完全に見切りをつけたわけではないので、中途半端と言われかれない作品ではあります。
ですが思いの外メロディックな作風と噛みつくような新Voのかっこよさが噛み合っているので、聴きやすくて末永く付き合えそうな作品に仕上がっています。
素通りするにはもったいないですね。
1. Parasites
2. Reforged
3. Aftermath
4. Endless War
5. Bound In Flames ★
6. King Chaos
7. The Order
8. Hellride
9. State Of Pain
10. Sin Feast Paradise
11. The Stench
(2019/ViciSolum Production)
Time/46:06