Coiled Around Thy Spine / Shades
イタリア/USのメロディックデスメタルバンドによる初フルレングス。
初作にして、なかなかハイクオリティな作品です。
音楽性は非常にわかりやすくデスラッシュとArch Enemy型メロデスを咀嚼した獰猛かつ硬質に疾走するタイプのもの。
叙情的で割と大仰なギタープレイがバンバン飛び出す、アンダーグラウンドに置いておくには惜しい派手なメロデスで、M-2“[God Mode:On｝”からきっちりキメてきます。
ドラムもかなり派手にブラストやスラッシュビートも織り混ぜて聴き応えありますね。
印象的なリフでメロディーを作り込みブラストも交えフラッシーに乱舞するM-4“How Freedom Dies”はArch Enemyの名曲“Silverwing”を彷彿とさせるもので、こういう曲をやるバンドは今時少ない気がしますね。
邪悪で荘厳なメロディーが耳に残るスロウながらもシンフォニックな匂いが立ち込めるM-5“Shades”、派手でクラシカルなツインリードが耳をなぶるM-6“Subhumanized”、冷たいトレモロが耳をキンキンに冷やす暴虐のブラックメタルに接近したM-7“The Sick Game”と、中盤にキャッチーなメロディーを配置しているのも巧いです。
ツインリードで叙情的かつ派手に大爆走を繰り広げるM-8“In Vain”、執拗なブレイクダウンで重厚さを演出しシュレッドを華麗にキメる後半が美味しいM-9“Safe”、美麗なスウィープからのメロウなコーラスが美しいM-10“Without Reason”と、最後まで楽しめる好作です。
メロディーそのものは冷たくて甘くなりすぎない、あくまでギターに主眼を置いた作風なので、これを好きな人は多いはず。
Voも噛みつくようなグロウルでかっこいいです。
残念ながら、ドラムは脱退した模様です。
買うなら300枚限定ですが日本盤が安くてお得なのも嬉しいですね。
1. Candles
2. [God Mode:On｝
3. Dissected
4. How Freedom Dies ★
5. Shades
6. Subhumanized
7. The Sick Game
8. In Vain
9. Safe
10. Without Reason
（2018/自主制作/Invasion Of Solitude）
Time/56:16
※M-10日本盤ボーナストラック
