むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Darrell / Darxness

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Darrell / Darxness


日本のメタル/ロックバンドによる初フルレングス。


PanteraのDimebag Darrellから名前を取られたこのバンドは、Deathgazeを解散した藍(Vo,G)により新たに結成されたバンドです。
音楽性はDeathgazeと共通するものが多い、ヴィジュアル系とへヴィメタルのいいところを折衷したものですが、Deathgazeと明確に違うところもあります。
それは、Deathgazeが北欧メロデスからの影響も濃かったのに対して、Darrellはアメリカンメタルからの影響が心なしか濃いめ。
ただ、M-2“Rendezvous”で聴けるようなロングトーンのギターソロだったり、主旋律だったりはDeathgazeの時よりもLUNA SEA臭さが強まっています。
ゴリゴリとしたリフでグルーヴィーに突っ走るM-3“Darkness”、ベースラインが心地好く疾走してキャッチーなコーラスに繋がるM-4“Despair”、筋肉質な演奏と艶かしいクリーンの対比が素晴らしくメロディーも切ないM-5“Got Nothing But Love For You”はDeathgazeを思い出して、ファンは歓喜するでしょう。
ベースのJoker氏をフィーチャーした暴れ曲でもある狂気的なVoワークが印象的なM-6“Joker Is Fucker A Go Go”で聴けるギターバトルはかなり格好いいです。
デスラッシュ的な刻みリフが聴けるM-8“Hazen Blood”、哀愁のクリーンVoとメロディーに焦点を立てた90年代のV系のようなM-9“Frozen Days”、グルーヴィーなリフを切り裂いて唸りを上げるほんのりPantera風味もあるM-10“Dead Inside”、M-11“Quinn”、M-12“I Hate You”となかなかの充実作です。
肉体的な演奏で揺らせる方向に振り切っているので、ギターの音がとにかく好きな人も楽しめますね。
個人的には、Deathgazeで聴けたような回転するようなエグいリフの曲がなかったのが寂しかったですが、今後に期待しています。
ただまあ、音楽性はV系の延長線上ではあるし、クリーンの癖の強さは相変わらずなのでPanteraフリークの人が気に入るとは限らないですけどね。


1. Garbage Freak
2. Rendezvous
3. Darkness
4. Despair
5. Got Nothing But Love For You
6. Joker Is Fucker A Go Go
7. Unforgiven
8. Hazen Blood ★
9. Frozen Days
10. Dead Inside
11. Quinn
12. I Hate You
13. Calling
(2018/Jelly Records)
Time/53:40

Score:8.6/10


DARRELL「DARKNESS」 MV