むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Walk The Moon / What If Nothing

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Walk The Moon / What If Nothing


USのシンセポップバンドによる3作目フルレングス。


いやはや、感服致しました。
前作が飛ぶように売れてトップバンドになった彼らが放つ待望の新作は、さらにカラフルかつエッヂィなものになりました。
実のところ、まともに聴いたのは今作が初めてなのですが、見事なポップアルバムだと思います。
EDMとシンセポップがベースにあるのは間違いないのですが、中心にあるのがあくまでメロディーなので、浮わついた感じは一切ないんですね。
そればかりか、フロアライクでありつつロック的なアタック感もしっかりあるのである程度の骨太さもあったりして、かっこよさもあります。
全曲異様なほどポップであり、なおかつ絶妙に憂いのあるメロディーが満載。
やれるものは全てやる!というくらいに、様々なジャンルがぶっ込まれている様は、まさに極彩色と言うに相応しく、特に序盤、開放的なメロディーと展開で爆発するM-1Press Start”はオープニングとしてこれ以上ないくらい完璧だし、エッヂの効いたビートで押しまくるファンクな味付けを施したM-2“Headphones”、Maroon 5やOne Direction並に接近したポップアンセムM-3“One Foot”の時点で耳を鷲掴みにされます。
しっとりと濡れたVoが堪能できる美メロ際立つバラードM-4“Surrender”やオリエンタルな旋律が郷愁を誘いつつフロアに雪崩れ込むM-7“Kamikaze”、芯が太いビートで気持ち良く踊れそうなM-10“Feels Good To Be High”とバラエティにも富んでいます。
80年代のハードポップ的な聴き心地のあるM-11“Can't Sleep(Wolves)”から続くラスト3曲はどこかノスタルジックに浸らせて踊らせてくれます。
売れるのも頷ける、レトロフューチャー的な質感があまりに気持ちいい名盤といっていいです。
どこを切り取っても彼らの表情がわかる素晴らしい作品です。
オールシーズン、昼も夜もいつ聴いても心が弾むアルバム。ポップはこうでなくちゃ。


1. Press Start
2. Headphones
3. One Foot
4. Surrender ★
5. All I Want
6. All Night
7. Kamikaze
8. Tiger Teeth
9. Sound Of Awakening
10. Feels Good To Be High
11. Can't Sleep(Wolves)
12. In My Mind
13. Lost In The Wild
(2017/RCA
Time/55:40