むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Warbringer / Woe To The Vanquished

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Warbringer / Woe To The Vanquished


USのスラッシュメタルバンドによる5作目フルレングス。


Death AngelやExodusといったベテラン擁する一派、いわゆるベイエリアスラッシュの期待の若手としてデビューしてから早いもので5作目です。
今作は、バンド史上最もエクストリームな攻撃性と残虐性があると公言されている通り、非常に激しいアルバムに仕上がっています。
エクストリームな、というのがミソでオールドスクールスラッシュメタル成分は若干希薄。
かといってモダン化したとは言い難く、非常に不思議な雰囲気があります。
残虐なリフのザクザク感は冴え渡っていますし、これぞスラッシュという趣はしっかりあります。
そして今作の大きな売りの一つが、メロディーの充実ですね。
これまで以上にメロディアスな要素を強化しており、激しい音楽性のアクセントになっています。
ロディアスと言っても甘さは欠片もなく邪悪で薄ら寒いものなのでご安心を。
M-2“Woe To The Vanquished”のように丁度半々の割合で絶妙に混ざり合っている曲もあれば、M-6“Spectral Asylum”のように邪悪なメロディーに振り切った曲もあります。
ロックンロールのビートでガッチリしたスラッシュメタルを演奏するM-3“Remain Violent”のようにノリやすい曲はキラーだと思います。
絶妙に若々しさ漂うのはバンドの編成を変えたからだとは思いますが、M-8“When The Guns Fell Silent”のようなスロウなまま押しきる長大でメロディアスな曲に挑戦するには練り込みと叩き台が少し足らないのかもしれません。
日本盤ボーナスだとこの曲の後ろにDeathとCoronerの超絶キャッチーな曲が続くので、もっと短くメリハリつけられたんじゃとか考えてしまうんですね。
ただ、アルバムの完成度は高めだし、ソリッドでかっこいい作品であるのは確かなので、オススメしやすい作品ではあります。
ここにきて伸び代を感じさせる、次に期待が持てる作品ですね。


1. Silhouettes
2. Woe To The Vanquished
3. Remain Violent ★
4. Shellfire
5. Descending Blade
6. Spectral Asylum
7. Divinity Of Flesh
8. When The Guns Fell Silent
9. Evil Dead(Death Cover)
10. Arc-Lite(Coroner Cover)
(2017/Napalm)
Time/47:31
M-9,10日本盤ボーナストラック