むじかほ新館。 ~音楽彼是雑記~

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Paganizer / Land Of Weeping Souls

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Paganizer / Land Of Weeping Souls


スウェーデンデスメタルバンドによる10作目フルレングス。


Rogga Johanssonという人はどこまでデスメタルに殉じていくのか。
最初に聴き終えた時、そんなことが過りました。
紛れもなく最高傑作です。ぐうの音も出ません。
この作品には、北欧デスメタルに求められるもの全てが詰まっていると言っても過言ではありません。
薄ら寒く邪悪な叙情が迸るメロディーの良さや丸鋸で切り刻まれるようなリフのキレ、凄まじい速度と圧力で叩かれるドラムの暴力性、怒りを孕んだドスの効いたグロウル、全てが完璧と言っていいです。
Paganizerは、数あるRoggaのバンドでも最もシンプルにスウェディッシュデスを演奏するバンドですが、その深化がここにきて最深部に辿り着いた気がします。
故に今作は彼らの作品でも格段に爆発力があって、非常に若々しい。
けたたましく残虐なD-BEATで突貫してくるM-1“Your Suffering Will Be Legendary”からしてアルバム全体を象徴していますね。
凄まじい刻みと泥濘を行き交うM-2“Dehumanized”もライヴのモッシュが目に浮かぶよう。
作中最も瞬発力のあるデスラッシュ寄りのM-5“The Insanity Never Stops”の撃鉄を起こすSEからしていちいちかっこよく、終盤で差し込まれる冷たいメロディーがまた美しい。
基本的には速い作品ですが、曲の幅が地味に広いので、単なる速いデスメタルのアルバムといった印象は全く受けません。
最後の〆がGraveへ敬愛を捧げたようなドゥームデスのリフから最高速に到達するM-10“Prey To Death”という、骨の髄までスウェディッシュデスに浸かりきったRogga Johanssonの職人ぶりが伺えます。
恐れずに言えば、今作に何も思わない人がいるとすれば、人生においてデスメタルが無縁の長物の方くらいかな、と。
それほどぶち上げたくなる作品です。
“エクストリームなオールドデスメタル”としての魅力を極限まで磨き抜いたアルバム。
10作目という記念碑にも相応しい作品です。
素晴らしい。


1.  Your Suffering Will Be Legendary
2.  Dehumanized
3.  Forlorn Dreams
4.  Land Of Weeping Souls
5.  The Insanity Never Stops ★
6.  Selfdestructor
7.  Death Addicts Posthumous
8.  The Burial Undead
9.  Soulless Feeding Machine
10.  Prey To Death
(2017,Transcending Obscurity)
Time/35:11
※プラケース、8Pブックレット付。